第8回 テキストマイニング

私達の班は、東京オリンピック開催に向けた開催経費に関する国民の世論に着目し、
1964年と2020年の東京オリンピックを比較した。

結論から言うと、時代と共にマスメディアは、自社の記事に国民の意思を取り入れていること、
現代のメディアは昔より複雑化していることが分かった。事由は以下の通りである。

1964年

2020年

上記の画像はそれぞれ、1964年と2020年の東京五輪に関する予算に対し、国民の世論について記載のあった記事の単語の関係性を
図式化したものである。
記事の選別方法としては、神奈川大学のデータベースより、朝日新聞クロスサーチを用いた。検索欄に、「東京オリンピック 世論」や「東京オリンピック 予算 世論」などと入力し検索すると、 2020年開催の東京五輪については多くの記事が該当したが、1964年に開催されたものに関する記事は数件のみと非常に少なく、メディアに国民の世論が反映され始めたのは、 そう昔のことでもないように見受けられた。
また、1964年と2020年、それぞれの画像に注目すると、1964年は比較的単純な関係性である事が分かる。
内容としても、現在は迎賓館となっている旧赤坂離宮で東京オリンピック委員会が開かれた事や、通信衛星による実況テレビ世界中継放送の実験をNASAに協力を求めたが、資金的に厳しいなどといった、 実際の事柄を淡々と記事にしているようである。
しかし、2020年の方を見ると、様々な単語が連なり、まさしく複雑化していることが分かる。新型コロナウイルス感染対策や、
東京都知事の小池氏について言及したもの、よく見ると「経費→追加」など、ポジティブな記事よりネガティブな記事の方が目立つ印象である。

まとめ

今回の分析では、時が流れるにつれ、マスメディアの在り方も変化してることが分かった。今回は朝日新聞を取り上げたが、他の大手新聞社の分析をしてみると、 また違った結果になる可能性もあり、面白そうだなと思う。マスメディアは政治家や著名人の抑止力になる一方、インパクトのある記事を 追い求めてしまうが故、情報の偏り、または個人的な意見を含む記事も無いとは言い切れないのが現状である。今後更にSNSやネットニュース等が普及する 場合、私達はより一層のメディア・リテラシーを求められることになる。信憑性の欠ける情報を目にした際には、今一度自分で調べてみることが重要である。